「通販で買った服や、旅行帰りの荷物にトコジラミがついていたらどうしよう…」と不安ですね。
結論から言うと、服に付着したトコジラミは、いくつかのチェックポイントを押さえれば自分で確認できます。
ただし、見落としやすい特徴もあるため、正しい知識と具体的な対処法を知っておくことがとても大切です。
この記事では、トコジラミが服に潜んでいるかを見分けるためのサインや、卵・フンなどの見分け方、対処法まで詳しく解説します。
この記事を読めば、今すぐできる服のチェック方法と対処法がしっかりわかります。
トコジラミが服にいるか確認する方法【チェックリスト付き】
トコジラミは布製品や衣類にも潜みやすいため、服に侵入していないかをきちんと確認する方法を知っておくことが重要です。
感染拡大を防ぐためにも、服にトコジラミが潜んでいないか、次のような方法でチェックすることが大切です。
トコジラミがいるサインとは?
トコジラミは、夜間に人の血を吸う習性があり、昼間は「暗くて狭い場所」に隠れることが多いとされています。
衣類や布製品も、折り目/縫い目/タグの裏など「隙間や折りたたみ部分」が潜み場になりやすいと、自治体の公的情報で指摘されています。
具体的なサインとしては、以下のようなものが挙げられます
衣類の縫い目・タグ・内側の折り返しなど、隠れやすい部分に虫らしき「黒っぽい点状のシミ(フンや血の跡)」が付いている。
→自治体の衛生対策ページでは、これらの「糞痕」や「血粉」「汚点」が、トコジラミの存在を示すサインのひとつであるとされています。
「服にトコジラミが付いているか」を確認するためのチェックポイント
トコジラミを目視で確認するには、以下のような特徴を知っておくことが重要です。
- 成虫のサイズは約5〜8mm、幼虫は1〜4mmと非常に小さく、色は茶褐色〜淡い色。吸血後は赤みを帯びる場合も。
- 卵の大きさは約1.2mmで、色は白っぽく、乳白色または半透明に見えることもあり。繊維の隙間に産みつけられるため、非常に見つけにくい。
- 明るい光を当てながら、ルーペや拡大鏡を使用して確認するのが有効。
- 成虫や幼虫だけでなく、脱皮後の殻(抜け殻)や卵の殻も痕跡として残っている可能性があるため、白い異物にも注意を払う。
発見できなくても油断は禁物
見た目では確認できなくても、トコジラミが潜伏している可能性はゼロではありません。
少しでも不安がある場合は、以下のような対策を行うと安心です。
- 洗濯前にビニール袋などで服を密閉し、他の衣類と接触させないようにする
- 服を高温で洗濯・乾燥する(乾燥機があれば特に有効)
- 不安が強い場合や症状が出た場合は、害虫駆除の専門業者に相談する
トコジラミ付きの服を見つけたら?正しい対処法
服にトコジラミやその痕跡(フン・卵・抜け殻など)を発見した場合、焦って間違った対応をしてしまうと、かえって被害を広げる原因になってしまいます。
特に、自宅内に持ち込んでしまうと、寝具や家具などへの二次感染が発生する恐れがあります。
この章では、まず「やってはいけないNG行動」を紹介し、その後、安全かつ効果的な駆除方法について解説していきます。
絶対にしてはいけないNG行動
トコジラミが付着した服を見つけた際、次のような行動は避けてください。
1. そのまま室内に持ち込む
服にトコジラミが付いている可能性があると気づいた時点で、家の中へ持ち込まないことが基本です。
一度家の中に入れてしまうと、布団やカーペット、ソファなどへ移動・繁殖するリスクが高まります。
2. 他の洗濯物と一緒に洗う
トコジラミやその卵は、通常の洗濯では死滅しない可能性があります。
他の衣類と一緒に洗ってしまうと、他の服にも拡がってしまう恐れがあります。
まずは隔離・個別対応が鉄則です。
3. そのままクローゼットやタンスに収納する
「とりあえず片付けておこう」と思って服を収納してしまうと、収納内全体に被害が及ぶ危険性があります。
トコジラミの成虫は約5〜8mm、卵は1~4mmほどと非常に小さく、見逃しやすい点にも注意が必要です。
4. 目視で何も見えなかったから安心は禁物
肉眼では確認できない幼虫や卵が残っている可能性もあるため、何も見えない=安全とは限りません。
特に、卵は非常に小さく、白っぽい色で見落としやすいです。
発見できなかった場合でも、怪しいと思ったら安全対策は必ず行いましょう。
洗濯の前の処理方法と注意点
トコジラミの成虫・幼虫・卵を駆除するためには、高温による熱処理が最も効果的とされています。
特に家庭でできる対策として、「洗濯」と「乾燥」の正しい方法を知っておくことが重要です。
まずは「洗濯」の処理方法から解説します。
洗濯前の準備
- トコジラミが付着している可能性のある服は、他の衣類と一緒にせず、必ず袋などで個別に密封しておきましょう。
- 移動時に落下・逃げることもあるため、ビニール袋に入れて密封し、開ける際も注意を払います。
高温洗濯の推奨温度と時間
- 衣服などは81℃以上のお湯に5分以上漬ける。(卵も含めて駆除できる。)
- アイロンをかける。(トコジラミが潰れて血がつくことがあるので注意)
- 熱風熱乾燥機で20分以上乾燥する。
参考サイト:大阪市平野区公式サイト
乾燥機での処理
- トコジラミは高温に非常に弱いため、乾燥機による処理が非常に有効
- 50℃に30分、60℃に10分程度、100℃近くなら数秒で死滅
- 衣類の素材によっては高温に耐えられないものもあるため、洗濯表示の確認を忘れずに。
【布団乾燥機を活用する】
家庭で手軽に高温処理を行うには、布団乾燥機が非常に有効です。多くの布団乾燥機には「ダニモード」が搭載されていますが、このモードはトコジラミの駆除にも最適です。ダニモードは布団内部を高温にするように設計されており、トコジラミを死滅させるのに十分な温度を長時間維持できます。お使いの布団乾燥機の取扱説明書で、最高温度とダニモードの作動時間を確認しましょう。目標は、布団の内部が45℃以上で10分間、または50℃以上で5分間維持されることです。機種によっては、より高い温度で短時間で処理できるものもあります。
日本トコジラミ駆除協
トコジラミが服にいるか確認する方法のまとめ
トコジラミは一度住居内に持ち込まれると、布団・家具・カバンなどに広がり、駆除が非常に厄介になります。
だからこそ、服に付いていないかどうかのチェックと、見つけた際の正しい対応がとても大切です。
以下に、本記事のポイントをまとめます。
- トコジラミは、服の「縫い目」「タグの裏」「折り目」などの狭く暗い場所に潜みやすい
- 黒い点状のフンや、乳白色の卵・抜け殻などが発見の手がかりになる
- 成虫は約5〜8mm、卵は約1~4mmと小さく、ルーペや強い光を使って確認するのが有効
- トコジラミが見つかった場合、他の洗濯物と一緒にしない・家に持ち込まないなどの初期対応が重要
- 駆除には高温の洗濯や乾燥処理が有効
- 自力で対処しきれない場合は、駆除業者に相談を。早めの対応で被害拡大を防げる
服のトコジラミ対策は、「気づいたときにすぐ対応すること」が何よりの予防策です。
「まだ大丈夫」と思わず、少しでも不安を感じたら、チェックと処理を徹底しましょう。
正しい知識と行動で、トコジラミの被害と拡大を防止することが大切です。
自力での駆除が難しいと感じたら早めにプロに相談するとよいでしょう。